ガラスの専門用語集|1928プロジェクト

窓リフォームの専門用語集

ガラスの機能性/種類 

 

Low-E(ローイー)

Low-Eとは、Low Emissivity(ロー・エミシビティー)の略で、「低放射」という意味です。
熱の伝わり方の中で最も厄介な「放射」による伝熱を抑える性質を持っています。

 

複層ガラス(ペアガラス)

複層ガラスとは、2枚以上の板ガラスの間に乾燥空気を封入したガラスで、「ペアガラス」とも呼ばれています。
複層ガラスの機能のポイントは、二枚以上のガラスの間に乾燥空気等を封入した「中空層」にあります。
この中空層の中の空気によって、いわばダウンジャケットのような優れた断熱効果が生まれるのです。
中空層の空気は、「アルゴンガス」や「クリプトンガス」であればより高い断熱効果が発揮できます。

 

トリプルガラス

トリプルガラスは、3枚のガラスと2層の空気層でできている複層ガラスです。
2枚のペアガラスに比べて空気層が1つ多くなるため、より高い断熱性能を持ちます。
また、ペアガラスと同様に中空層の空気は、
「アルゴンガス」や「クリプトンガス」であればより高い断熱効果が発揮できます。

 

真空ガラス

真空ガラスとは、ガラスの中間層が真空になったガラスです。
真空は熱を伝えませんので、一般的なペアガラス (中間層のガス封入) と比較すると、熱伝導率が非常に低く、
断熱効果や遮熱効果が高い最上級のガラスと言われています。
冬はエアコンの熱が外に逃げることを真空層が防ぎ、夏は室外の熱を真空層が遮断してくれます。
また、冬の室内と室外の気温差から発生する結露を防止してくれる効果もあります。

 

単板ガラス

単板ガラスとは、名前の通り1枚のガラスであり、昔の住宅でよく使用されてきたガラスです。

 

型板ガラス

型板ガラスとは、片面に凸凹や型模様を付け、適度に透明性をなくしたガラスです。
光は通しながらも外からの視線を遮ることができるため、
プライバシーに配慮したい場所に使用されることが一般的です。

 

合わせガラス

合わせガラスとは、2枚以上のガラスを強靭な中間膜(樹脂膜)で貼り合わせたガラスです。
中間膜の効果でガラスが割れても飛散や脱落がほとんどなく、衝撃物に対する貫通性能も高いのが特徴。
そのため、台風や地震等の防災対策として適材適所に「安全ガラス」として使用されます。

 

ガラス中間層のガス種類

 

アルゴンガス

アルゴンガスとは、空気の中に含まれる元素として3つ目に多い希ガスになります。断熱効果が高く、空気よりも熱伝導率が低いのが特徴です。
外部からの熱を伝えにくく、空気よりも重いため、複層ガラスの中空層で対流を抑えて断熱効果を高めてくれます。

 

クリプトンガス

クリプトンガスとは、アルゴンガスよりも更に熱伝導率が低く、
省エネに活用できるガスとしても注目されていますが、希少性が高いため、価格もアルゴンガスより高価です。
また、北欧などの地域では、放熱しやすい建物にも積極的に使用されており、
建物全体の断熱性を高める役割を担っています。

 

サッシ/サッシの種類

 

サッシ

サッシとは、「サッシュ」とも言われ、ガラス窓に使う窓枠をいいます。

 

金属サッシ(例:アルミサッシ)

金属サッシとは、スチールやアルミ製の窓枠になります。日本ではアルミニウム製の窓枠(アルミサッシ)が主流です。
金属製のため熱伝導率が非常に高いサッシで、高度経済成長期以降に一般住宅に普及したことで、
現在も日本の多くの住宅で利用されています。

メリット
スチールで作られたものより軽く、窓の開閉にも負担が少ない
雨風に強く錆びにくく、腐食に強い
気密性が高い
加工が簡単
価格も比較的安価である

デメリット
×熱が非常に伝わりやすいため、夏は熱を通して室内が暑くなり、冬は外の冷気が伝わり室内が寒くなる
×外と室内での温度差から結露が発生しやすい
×暑さ・寒さ対策ができる素材ではない
×耐火性に劣る

 

樹脂サッシ

樹脂サッシとは、樹木の樹液が固まった素材の窓枠になります。
樹脂は熱が伝わりにくい素材であるため、室内の暖かさを逃さず、外の冷たい空気を室内に伝えにくくします。
その熱の伝わりにくさはアルミの1/1000程度となり、アルミサッシと比較して、
窓(サッシ+ガラス)の性能値は約2.6倍の断熱性能となります。

メリット
断熱性が非常に高い(室内温度の安定性)
光熱費の削減につながる(安定した温度から得られる省エネ効果)
結露が生じにくくなる
防音効果が期待できる

デメリット
×紫外線に弱くアルミサッシに比べて劣化が早い
×価格が高い

 

金属と他材料の複合サッシ(例:アルミ樹脂複合サッシ)

金属と他材料の複合サッシとは、それぞれの素材のいいとこ取りをした窓枠になります。
一般的にはアルミと樹脂の複合サッシが近年主流となっています。
一般的には、外側が「アルミニウム」、内側が「樹脂」でできているのが特徴で、
雨風にさらされる外側の劣化を防ぎつつ、部屋の断熱性や防音性を高めることができます。

メリット
耐久性や強度が高いアルミを外側に、断熱性や気密性に優れた樹脂を内側にして複合することで、
「耐久性と強度」「断熱性」「気密性」といった窓に必要な要素が実現可能に

デメリット
×樹脂サッシや木製サッシと比べると断熱性や防音性に劣り、結露も発生しやすい
×アルミサッシよりも紫外線に弱い
×樹脂複合の場合、窓のサイズが同じであってもアルミサッシよりも重く、価格もやや高価になる

 

木製サッシ

木製サッシとは、自然素材を使用しているため、樹脂サッシと同様、断熱性能はとても優れています。
また、デザイン性も非常に良いため、意匠性にこだわりのある方からの人気も高いのが特徴です。

メリット
断熱性が非常に高い(室内温度の安定性)
光熱費の削減につながる(安定した温度から得られる省エネ効果)
結露が生じにくくなる
防音効果が期待できる
ガラス面積を大きくできるため、大開口が可能になる
天然木が使用されているため、デザイン性が高い
鉄やアルミよりも防火性が高い
定期的なメンテナンスで100年持つといわれており、エコで環境に優しい

デメリット
×自然素材の木を使っているため、長持ちさせるためには定期的に塗装をするなど、定期的なメンテナンスが必要
×基本的には海外メーカーのものが多いため、手に入りにくく修理のしづらさがある
×サッシの中で価格が最も高い

 

窓の種類

 

引き違い窓

引違い窓とは、日本の窓で一番多く使われているベーシックな横引き窓です。窓を左右にスライドして開閉します。

特徴
・サイズが豊富(種類によっては障子が3~4枚ある幅広タイプもある)
・様々な場所に取り付けやすい
・開き具合によって風通しが調整できる

 

片開き窓

片開き窓とは、窓枠の左右どちらかを軸として開閉する窓です。
外開きと内開きがあり、強風で窓が全開し、窓ガラスが割れて飛び散らないようにストッパーが付いたタイプもあります。

特徴
・幅や高さのバリエーションが豊富なので、外観のアクセントとして用いられることが多い
・開閉操作をしやすくするハンドルや段差をなくすタイプなど、バリアフリータイプが可能
・真ん中にフレームがないため、眺望を確保できる

 

FIX窓

FIX窓とは、別名「はめ殺し窓」とも呼ばれる、開閉ができない窓です。
真ん中にフレーム等もないため、すっきりとした外観の窓になります。

特徴
・すっきりとした見た目になるため、デザイン性重視の窓として使用される
・高所や足元などの位置では採光用として使用されることが多い

 

出窓

出窓とは、建物の壁より外に張り出した奥行きのある窓です。

特徴
・室内の空間に余裕を持たせ、開放感を与える
・出窓の空間を棚として使用できる
・手前に内窓を取り付ければ、断熱や防音にも効果的

 

すべり出し窓

すべり出し窓とは、縦または横側から外へと開く窓です。
開き方は手動と電動タイプがあります。

特徴
・開く幅も決められるため、あまり開かないタイプであれば防犯にも効果的
・取付け場所は、天窓やキッチンの勝手口などの高い所や狭い場所にも設置可能

 

補助金関係

 

熱貫流率

熱貫流率とは 、壁の両側の温度差を1℃とした場合に1時間当たりに1m²を通過する熱量のことです。
単位は「W/m²・K」で、数値が小さいほど熱を伝えにくいことになり、
断熱性能が高い部材と言えます。
熱貫流率は熱伝導率を元に算出します。計算式は次のようになります。

熱貫流率計算式

 

Uw値

熱貫流率によって、窓はグレード分けされており、
Uw値が0に近ければ近いほど熱が伝わりにくく、断熱性に優れた窓となります。
反対に、数値が大きければ大きいほど、エネルギー効率は低く、
窓から逃げてしまう熱が多くなり、冷気も伝わりやすくなります。

 

日射熱取得率(η値)とは

日射熱取得率とは、日射熱が透過して室内に伝わる割合を表しています。
日射熱取得率が小さい程、日射の侵入を防ぐ効果が高く、遮熱性能が高くなります。

 

ZEH

ZEHとは、net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、読み方は「ゼッチ」。
「エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味で、家庭で使用するエネルギーと、
太陽光発電などで創るエネルギーをバランスして、
1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。

 

出典:環境省

最終更新日: